Dr.二宮のコラム1 冷え性

 【第1回】冷え性に悩んでいませんか?

 

 世間ではスタイルの良さが讃えられるために、
 若い女性の貧血や、低血圧が問題になっていますが、
 それでも、食事療法とか予防法の話より
 スタイルの方が問題のようです。
 
 貧血や低血圧の人に冷え性が多いような気がするので、
 私は、外来を訪れる人々に
 生理痛は? お腹がはりませんか? 足は冷えませんか?
 などと尋ねると、
 相当数の人が冷え性で困ると答えます。

 

 冬の間は冷たくても、
 春、温かくなれば冷え性が治るのか
 ……と考えますが


 生理不順や更年期、内外のストレスをはじめ、
 様々な病気が原因で冷え性を招いていることも
 多いようです。
 
 重要な病気が潜んでいる場合もあるので、
 単なる冷え性と自己判断せずに、
 注意して医師に診てもらいましょう。

冷え性の人というのは真夏でも冷えます。
 
 医学的には
 身体の末梢への血液循環が悪くなって
 そのために手足などが冷える
 ……と考えられますが、
 触ってみては冷たくないのに
 本人にとっては膝から下が
 水を浴びたように冷たい……とか。

 

 腰から下半身が、
 いくら着ても冷える……とか訴えるのです。

 更年期障害の一症状だと思ってましたが、
 実際には十代、二十代の若い人たちにも
 同じような訴えがあるのに驚きます。
 
 では、誰でもなるか?というとそうでもなく、

 

 生理不順や更年期障害に伴う冷え性の場合は
 ホルモン注射でよくなることが多いのですが、
 内服や注射が体に合わない人には、
 漢方療法がよいと思います。

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 ■アオキクリニック院長・二宮文乃先生プロフィール
1963年静岡県熱海市にアオキクリニックを開業。
30年以上にわたって、漢方によるアトピー性皮膚炎の治療を実践する
 漢方界では知らぬものはない大御所の皮膚科名医。また、80歳を過ぎて
 なお衰えない美貌と頭脳を持つスーパーウーマンでもある。
 著書に『季節と皮膚の病気』(ドクターフォーラム出版会)など。