Dr.二宮のコラム10 虫刺されにご用心!その1

皮膚トラブルの名医Dr.二宮の「キレイは一日にして成らず」

【第10回】虫刺されにご用心! その1

 

五月から八月の間は、様々な昆虫が繁殖し飛び交う季節であり

蚊、ダニ、ノミ等で刺される虫刺や、蛾、ケムシ、ハチの毒針毛に刺されて生ずる

皮膚炎、「虫刺症」がふえてきます。

刺された部分は赤く腫れ、痒みが強く、掻きこわしてしまうと二次感染を発生して

汚くなります。

小児の場合は膿痂疹(トビヒ)に変化することもあります。

 

ダニによる咬症は痒みが強く、長く続きやすいのが特徴。

古いのは痒疹(ようしん:痒み)となり硬い結節を作ります。

そこへまた新しく刺されると、古いのも再燃して赤くなるのもあります。

どちらにしても痒みが強く、この頃のように住宅環境がよくなり

密閉されて暖房が発達し、年間を通して適温の中では人間への居住性はよいのですが

時にダニにも住みやすい状況で、常時ダニがいる状態が続くため

ダニは一年中刺される可能性があるわけです。

アレルギー性鼻炎の原因であるコナヒョウダニ、ヤケヒョウダニ、ヒョウダニは

埃に混じって吸収されてハプテンとなり、抗原抗体反応を起こして発症させますが

皮膚を刺すダニはイエダニや野鳥から伝ってくるスズメサシダニなどです。

これらは丹念に掃除しておく以外ありません。

 

他の昆虫類は、春から夏に繁殖するので、その季節に刺されることが多いのです。

ドクガには、チャドクガ、モンシロドクガがあり毒針毛が皮膚に刺さり

有棘層(ゆうきょくそう)から真皮上層に達します。

刺されて三十分後にはチクチクする痛みがあり紅く腫れ、一日から二日後には

小水疱や浮腫が発生、頸囲、胸、腋、側胸などが多く刺されます。

茶、サザンカ、ツバキ、バラなどにいることが多い。

直に軟膏を塗らないで、セロテープなどで針を剥離してから水で洗い

その後で薬を塗るのがよいでしょう。

 

次回は身の回りに多い、ノミや蚊、蜂、ムカデについて説明します。

 

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■アオキクリニック院長・二宮文乃先生プロフィール

1963年静岡県熱海市にアオキクリニックを開業。

30年以上にわたって、漢方によるアトピー性皮膚炎や皮膚トラブルの治療の

第一人者で漢方界では知らぬものはない大御所の皮膚科名医。

80歳を過ぎてなお衰えない美貌と頭脳を持つスーパーウーマンでもある。

著書に『季節と皮膚の病気』(ドクターフォーラム出版会)など。