アメリカにはこんなことわざがあります。
“An apple a day keeps the doctor away.“
「一日一個のりんごで医者いらず
(一日一個のりんごは医者を寄せ付けない)」
もとはイギリスのウェールズ地方に古くからの言い伝えで,毎日りんご
を食べることが健康に良いことを意味しています。
海外でも大昔から体験的に人々はりんごが体に良いことに気づいてい
たのですね。
日本でも,風邪をひいたときや胃腸をこわしたときには、すりおろした
りんごを食べていました。
りんごには,リンゴ酸,食物繊維,カリウム,ビタミン、ポリフェノールな
ど非常に有効な成分が豊富に含まれています。
りんごの栽培では,開花後,1ヶ月目程度から未成熟の幼果を間引きする
摘果という作業が行われます。
より大きい成熟したより美味しいりんごを収穫するために必要な作業
です。
一方で,この未成熟のりんご幼果は利用されず破棄されていました。
「このりんご幼果を有効に活用する方法はないか?」
様々な角度から研究を続けていたのが,ニッカウヰスキーの生産技術
研究所でした。
「なんでニッカウヰスキーがりんごなんて研究してたの?」
と思うかも知れませんが,「シードル」という飲み物は記憶にあるのではないで
しょうか?
そうです。日本で初めて,1滴の水も使わず,混ぜ物なしの100%旬のりん
ごだけを使った,オンリー1のりんごの生の発泡酒を開発販売していたの
がニッカウヰスキーなのです。
それまで、りんごに含まれる有効成分としては、食物繊維であるペク
チンやカリウム,リンゴ酸などが研究されていました。
しかし、未成熟のりんご「りんご幼果」の成分を徹底的に分析したところ驚くこ
とが判明したのです!
それは・・・
(次号に続く)