りんごポリフェノールAPクリーム開発秘話その5


APクリーム開発秘話その5
判明した「りんごポリフェノールの肌への機能性」
りんごポリフェノールの抗アレルギー作用 とは

すこし難しいかもしれませんが,お肌やアレルギーのメカニズムを
知っていることは,アトピー体質のかただけでなく,敏感肌や
トラブル肌に悩むかたにとっても,日々のスキンケアや美肌対策にも
必ず役立つはずですので頑張って読んでみてください。
軽く読み飛ばしていただいてもかまいません。

アレルギーは発生のメカニズムによって1型から4型に分類されます。
(通常はローマ数字表記ですが文字化けするので数字で表現しています)
アトピーの場合は免疫グロプリンE抗体というものを介して起きる
即時型反応である1型が中心であると考えられています。

このアレルギーは体に入ってきた食品のタンパク質や花粉,ダニ
などをアレルギーの元である抗原とみなして,Tリンパ球から
サイトカインという物質が放出されることでBリンパ球が免疫
グロプリンE抗体を作ります。
これが,マスト細胞や好塩基球などの顆粒球に影響し,抗体が免疫
グロプリンE抗体にくっつきます。

その後,顆粒球が脱顆粒という現象を起こし,「ヒスタミン」や
「ヒアルロニターゼ」、プロスタグランジン,ロイコトリエンなどの
化学伝達物質が細胞から放出されます。
これらの物質がアレルギーの症状を引き起こす原因です。
(ここでは,ヒスタミンとヒアルロニターゼを覚えておけばOKです)

りんごポリフェノールは,これら顆粒球からのヒスタミンの遊離や
ヒアルロニターゼの活性を押さえ込む働きがあることがわかった
のです。
このことは,わかりやすくいえば,
「りんごポリフェノールがアレルギー反応の原因を押さえ込む
ことによりアトピー性皮膚炎の症状を緩和する」
ことを意味しています。

さらに,脱顆粒は細胞内でカルシウムイオン濃度が上昇することで
起こります。
りんごポリフェノールはそれらの細胞にカルシウムイオンが
入り込んでイオン濃度が上昇するのを妨げる働きがあります。

これは,ヒスタミンが細胞から遊離する「前の段階で,アレルギー反応
が起こるのを防ぐ」役割をしていることになります。


次回は静菌作用や紫外線吸収や美白作用などその他の肌に関連する
働きを一つ一つ解説していきます。

(次号に続く)